アイデアマラソンは、毎日考えたことをノートに書き続けることで、発想力・思考力を高める継続的なトレーニング方法です。

技術進歩やグローバル化の流れが加速する中、社会課題解決・ビジネス革新におけるイノベーションの役割は益々高まっています。特に、発想力・思考力はイノベーション人材に不可欠な能力と言っても過言ではなく、これらの能力をどうやって身につけていくかが、ライフプラン・キャリアプランにとても重要です。

発想力・思考力は先天的な素質ではありません。アイデアマラソンを継続することで、クリエイティブなアイデアを生み出す想像力の向上に加え、瞬発的な発想力や深い思考力を身につけることができます。

現在、アイデアマラソンは企業研修を通じてビジネスパーソンはもちろんのこと、児童・学生への教育にも取り入れられています。

今日から一緒にアイデアマラソンを初めてみませんか?

アイデアマラソンの実践方法

始め方はとても簡単!必要なものは「1冊のノート」です。小さすぎず、持ち歩きやすいノートとして、A5サイズのファイルノートがお勧めです。

そして、次のルールにしたがって、毎日考案したことをノートに書き続けましょう。

  1. できるだけノートを持ち歩く。いつでも書けるように携帯するのがポイントです。
  2. 毎日、何か1個以上のアイデアを考える。内容はなんでもOK!
  3. 考えたアイデアをすぐにノートに記述する。数行でも、絵でも構いません。

アイデアマラソンの活用事例

アイデアマラソン発想法は、思考力・発想力が高まるため、様々な業務の中や児童教育で広がっています。

企業の中で

  • 社員全員がアイデアマラソンを実践することで、業務改善につながるアイデアを継続的かつ組織的に蓄積。全社員が参加することで「会社に提案する風土」を醸成。
  • 研究所においてアイデアマラソン発想を導入。「研究者の知的好奇心」の向上や「研究者間のコミュニケーション」を活発化。
  • 新入社員の「やる気」を引き出すと共に、「思考の習慣」と「会社・業務への提案力」を強化。

アイデアマラソン研修(企業向け)

教育の現場で

  • 特別プログラムとして大学教育に導入。学生の知的好奇心を高めながら学習意欲の向上に効果。
  • 毎日絵を描画する「めだか」プログラムを幼稚園に導入。親が驚くほど園児の観察力・集中力が向上。
  • 幼稚園の課外教室としてロボット・プログロミングを開催。園児が自ら試行錯誤することにより、園児の集中力・空間認知能力が向上。

アイデアマラソン研修(大学向け)
子ども創造性育成アイデアマラソン(児童向け)
ロボット・プログラミング教室(児童向け)

アイデアマラソンの歴史

アイデアマラソンは、樋口健夫が三井物産での商社マン時代の1984年に開始した独自の発想システムです。正式には、アイデアマラソン発想システム(Idea-Marathon System: IMS)という名称です。

商社マン時代には、アイデアマラソンで鍛えた瞬発的な発想力を活かして、様々なビジネスシチュエーションを乗り越え、事業貢献をしてきました。そして、今日までほぼ毎日アイデアマラソンを継続してきたので、書き続けたノートは500冊、書き留めたアイデアは40万個を超えました(4年20月時点)。

樋口健夫が描き続けてきたアイデアマラソンノート

そして、長年続けてきたアイデアマラソンの有用性を研究すべく、65歳で北陸先端科学技術大学院大学の知識科学研究科の博士課程に入学。「アイデアマラソンの創造性に与える影響」の研究において、定量的な手法でアイデアマラソンが創造性に有意な効果をもたらすことを見出し、博士号を修得しました。

研究では、幼稚園、保育園、大学、企業での3か月間、アイデアマラソンを実施したグループと、しなかったグループを用意。それぞれの事前・事後に2回の創造性の定量的テスト(トーランス創造性思考テストTTCT)を実施したところ、アイデアマラソンを実施したグループは、実施しなかったグループと比較して、創造性の典型的な要因の「発想数」「独創性」「綿密さ」「タイトルの抽象度」などで、有意な向上が見られました。

アイデアマラソンについては、書籍を多数出版していますので、書籍案内をご覧ください