東京都港区の港区連携自治体ワーケーション促進事業補助金を得て、四国の愛媛県の鬼北町に1週間滞在した。
日本で唯一つ、鬼の名を持つ町名を持った鬼北町は、山に囲まれた静かな秘境だ。
そこに最新鋭のコワークスペース・Warmthという名の宿泊設備を持つ町営の設備に滞在した。
鬼北町は鬼の名を持っていることを誇りに思っている。
鬼北町の鬼は、蘇我兄弟の仇討ちに関係して、その部下の鬼なにがしが怪力の持ち主だったことから鬼がこの地に定着したという。悪い人には怖い鬼だということで、私は最近の行いが良かったせいか、鬼にお尻を噛まれたりはしなかった。
子供時代のいたずらは時効になっていたのだろう。
一週間、鬼北町の中を、電ちゃりで、走り回り、鬼の住処を必死に探した。
不思議なことに、町中には数カ所、大きな口を開けた鬼が家の壁に住んでいたが、町役場には大きな顔をした鬼がいた。
それ以外にいないかなと探したら、いたいた。民芸館にいた。鬼の大集団が。
その民芸館は、三つの町が合併する前の日吉町の町役場だった建物だ。
そこにいたいた、無数の鬼がいた。
民芸館には、2024年度の鬼の造形コンテストの応募作品が(数え忘れてしまったが)数百個?展示されていた。
全部鬼だ。
すごいの!
小さな鬼から巨大な鋼鉄の鬼までありとあらゆる材質とアイデアで鬼が提案されていた。
これらが一斉に襲ってきたら、いくら私でも、かなわない。
それらの鬼がおもしろい。
中にはとっても可愛い鬼の人形もあった。
一つ一つに鬼ジナルなアイデアが入っていて、アイデアマニアの私は飽きることがなかった。
鬼北町を訪問するなら、日吉の民芸館は必見の値打ちがある。
民芸館を管理している生き生きとした小谷さんという女性は、鬼北町の偉人井谷正吉と の2世代の子孫で、民芸館の裏に住んでいて、薪で風呂に入っているとのこと。
その説明が嬉々として鬼気も感じなかった。
私のアイデアマラソンの講演も行ったが、その滞在中に鬼北町に無数のすばらしい鬼があふれるアイデアをノートに記し、関係者に提案することができた。
静かな鬼北町に多すぎる観光客が押し寄せるのも問題かな。
