シルバー・アイデアマラソン 1-5 (50歳以上を10倍楽しむ方法) 新しい「ながら」を求めて

通勤が「ながら」になると知っていただろうか?

電車が自分で目的地に行ってくれるので、その間、別のことをすることができる。睡眠、読書、英会話の練習、音楽を聴くこと、ニュースを聞くこと、人によっては公認会計士や司法試験の勉強をしていることもある。化粧をしている女性もいる。これは立派な「ながら」である。飛行機も、新幹線も、様々な「ながら」を実行することができる舞台である。

 新幹線や飛行機のテーブルの上で、お弁当を食べるのも「ながら」の一つだが、新幹線に電気のコンセントが付いているが、それを使ったノートパソコン、スマホの充電などに加えて、様々なアイデアが出てくる可能性がある。新幹線の座席用のマッサージ機や、新幹線用の電子ペルチェ冷蔵庫なども考えられる。

 そもそも「ながら」にはいくつものベースがある。

(1)自動運搬系の「ながら」は、電車、新幹線、飛行機、車だが、車では運転を本人がしているので、あとは音楽を聴くか、ハンドフリーで電話を掛けていることぐらいだ。自動運転車が出てきたら、「ながら」の花盛りになるだろう。

(2)体力強化系の「ながら」は、室内サイクルを漕ぎながら、語学の勉強をするような体力強化系と知的学習系の組み合わせが、もっとも効果が大きいともいえる。私はベトナム駐在時に、室内サイクルに合わせてデスクを作って、室内サイクルでベトナム語を勉強していた。

 すでに説明した散歩と語学の練習のような組み合わせも、自転車を押しながら、語学の練習をするのも同様に体力強化系と知的学習系であり、すごく馴染みが良い。

 ジムのプールで水泳をしていた時は、防水用紙のメモ帖に8Bの鉛筆をぶら下げて、プールの端に置き、25メートルを往復すると、その間に思いついた4つか5つの発想を書いていた。水に浮いているのは、脳がα波を出し易いのだろうか?

(3)いやし系の「ながら」としては、お風呂、シャワー、サウナがあったが、私はお風呂とシャワーは、ジップロックを2重にして中にICレコーダーを入れて、思いついた発想を録音していた。昔から、風呂とシャワーは発想が一杯出る場所だ。頭に水やお湯を掛けるのは最高の気分転換となり、良い発想がでやすい。睡眠は、寝て体力回復だけだから、その間に発想を出せるが、すごく希だ。

 工夫に工夫を重ねたのは、サウナだった。紙のメモは持ち込めない。初めは知恵の輪を持ち込んでいたが、簡単なのは外せたが、難しいのは外せず、ほとんど焼死寸前となった。次に木製の15並べを挑戦したら、サウナでふやけて動かなくなった。次にタングラム(色々な形の木片で形を作り上げる)だったが、難しいゲームは熱中症になる。そして、ついにサウナ用の特別ノートを開発した。それは正月の年賀はがき用の版画の板に、やはり8Bの鉛筆をタコ糸で括り付けて、サウナに持ち込んで発想を片面に10個、両面で20個出したら、サウナから出ても良いと決めた。すると、脳はちゃんと緊急対応してくれて、焼け死ぬ前に発想をどんどん出してくれた。

 トイレも発想が出るが、ICレコーダーを首からかけて落下防止をしている。

 「ながら」は、脳が多重処理を必要とするので、脳を鍛えるには、すごく良い方法だ。「ながら」が多重になればなるほど、脳の活動は大慌てとなるだろう。

 「ながら」をシルバーエイジに勧めるのは、単に一日を24時間から26時間に増やすだけでなく、脳を活性化させるためにも良いことだ。

考えるヒント 自分の生活に合わせた「ながら」を考えよう。電車では寝てばかりいるのを、系統的に何かのテーマで勉強するようなことだ。

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