考えるヒント 大学を休学し、野に出ろ

私が大学で学生たちに講演をする時、「在学中に、1年や2年は海外に留学するのが良いだろう。4年間で大学を卒業することはない。休学していきなさい。その期間と体験が人生で助けてくれるだろう」と言うことにしている。心に響く学生には、効果があるだろう。

 無責任に言っているのではない。私自身が大阪外国語大学の英語科の学生の時、オーストラリアのシドニーに2年間(1967-1969)留学したのだ。

 1967年の頃、貧しかった日本人は、まだほとんど海外旅行は行けなかった。1ドルは360円時代だ。いかなる理由があっても海外への持ち出し外貨は500ドルだった。外大の英語科の2クラスでも、当時海外に留学した学生はいなかった。ほぼ全員が海外に全く出ないで、卒業し就職していた時代だ。外大に入学して、それも英語で、海外に1度も行かないで、卒業するのは絶対に嫌だと私は思っていた。

 だから、京都と大阪を走り回って、青年商工会議所(ジェイシー)に頼みこんで、オーストラリアのシドニーのジェイシーの会長にスポンサーとなってもらった。ジェイシーは、独立独歩で、スポンサーになるが、旅費も、滞在費も学生が自分で出すことが条件だった。そして、オーストラリアの学生査証を取得した。もう後には引けない。

 教授からは反対されたが、私は大学に休学を届けた。私のギャップ・イヤーの始まりである。所持金は全部で20万円弱だったが、当時の飛行機代がシドニー往復で50万円した。

 これはとても払えないと、大阪の船会社を走り回り、オーストラリアまでの貨物船に乗せて欲しいと頼んだ。K社の社長が助けてくれた。おかげで食費だけで、オーストラリアに留学できた。2年間は素晴らしく、楽しく、私の人生の若いころの最高の思い出の一つとなった。オーストラリア人のフェアネスと真面目さ。優しさを知った。往復ともに船だった。(行きの船が台風を突っ切ったことも、今となったら、貴重な怖い体験だった)

(1)オーストラリアの2年間は、現地の会社でアルバイトをしながら、大学に通った。学費を払い、下宿、生活費を払って少し貯金までできた。オーストラリアの恵まれた環境だからできたのだろう。子守り、庭の草刈り、配達、スーパーの仕事、テレビのエキストラ出演など、何でもやった。日本人学校補習校(当時)の先生もした。車も持った。

(2)語学は通じることだ。説得力だ。海外に行けば自然身に付く。2年間のオーストラリアでの留学は、その後の、日本帰国、帰国後1週間で、同級生のヨメサンにアプローチ、卒業して三井物産に入社、すぐ結婚、すぐ長男を得て、入社まるまる2年後で海外駐在は、戦後の物産の海外駐在の早い記録だと思う。

(3)就職が2年遅れたわけだが、それと比較にならないほどの体験と自信を海外留学で得た。だから物産に入社した後も、アフリカ、中近東、東南アジア、南西アジアと20年間近く家族で赴任しても、文句どころか、素晴らしい駐在体験だった。物産を卒業して、結果的にも大学の6年間は、人生に前向き効果を持ち、2年下のヨメサンと出会い、そして物産時代の20年の海外勤務の基礎となった。

 さて、今のコロナの情勢では、今は海外留学が大きな未知の危険に晒されているかもしれない。だから「行け行け」とは言い切れないところがある。

海外でコロナに掛かったらと思うと、私でもビビっただろう。今なら、どうするか? 私と同じように海外に留学する方法は依然としてある。ワーキングホリデイの制度も活用できる。

入学を決めた後、つまり合格した後、休学届をだして、2年間日本国内で働く手がある。普通の会社でも構わない。

 その間に、学費を積み立てる。夕方からはIT関係の専門学校で、プログラムを学ぶ。コロナが明けたら、海外という方法もある。欧州の一部の国のように、大学の学費が安い国もある。

 そうした中で、目を凝らして、学生時代と留学時代に、素晴らしき伴侶候補を探す。優しくて、賢くて、魅力的な人、健康美な人を探すことだ。美人は先取り。そうすれば落ち着ける。

 そして、2年が終わった後、大学に戻り、最小限のアルバイトをしながら、大学を卒業する。こうして、コロナの超逆境を乗り越えて欲しい。

 私なら、絶対に休学する。

 そうそう、大事なことが一つ。それは大学に在学中に留学したので、私はずっと学生の身分だった。無職の社会人ではなかった。だからすごくその社会からも保護されていた。これは「ステータスの確認」という海外生活の基本コンセプトである。どのような安全なステータスで滞在しているかを明確にしておくことだ。学生だったからよかった。

考えるヒント

(1)ポストコロナで、コロナ用ワクチンができたとして、どこに留学するか?これを読んでいる高齢者でも留学は可能

(2)人生100歳の時代に50歳か60歳で、二つ目の人生を計画すれば、楽しいぞ。後半に何をするかを計画しなさい。

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