考えるヒント アイデアマラソン哲学 8-5 瞬発的発生危機的問題の課題

突発的事件や緊急の事態、想定外のことが起こった時に、どのように対処するかで、結果は大きな違いを生じる。

例えば原子力発電所の事故の発生などだ。米国では、緊急であっても、事故が起こった後、一定時間は行動を差し控えるようなルールさえある。

この場合は、今までの類似の体験も、類似の発想も、この時に使えるかどうかで、値打ちがきまる。アイデアマラソンの習熟度の高い実行者ならば、より多くの発想を最短時間で羅列することができるかもしれない。

発想を毎日書いて36年間継続してきた。発想を出す時には、じっくりと考えているから、時間は不定期で、短い思考で書く時もあるし、長い長い時間を掛けて出すときもある。

ところが、この毎日考えて書くのを続けてきたことで、瞬発的、突発的、緊急の事態に、発想が、より多く、より良く、より多様に出てくることが分かった。危機的とまでは言わないが、ビジネスでは、尋ねられた時にどう答えるかで、受注できるか、できないかが決まることもある。「ちょっと、技術と相談して回答しますが…」なんて言っていると、信頼を失ってしまうことがある。

36年間のアイデアマラソンの自己トレーニングをしてきて、その効果は、こうした瞬発的、突発的、緊急の事態に、対応が利くようになってきていると感じている。

国際会議で、発表した時、質問を受けて、気の利いたジョークを加えて、回答できるのは、知識と経験だけではないことが何度もあった。更に、会社の会議でも、突然の使命に、立ち上がりながら、1秒間ほどで、会議の全参加者の見ている前で、独自の意見を言えるようになったのも、アイデアマラソンの自己研修のおかげだと思っている。

海外では、時に暴力的危険に直面することもあった。強盗に襲われた時に、たまたま所持していた殺虫スプレーを、犯人の顔面に吹きかけたり、堕落した税関の役人と対峙することもあった。その時の対処なども、今までのアイデアマラソンの緊急時の対応が改善していると思っている。

発想を考えてノートに書くというアイデアマラソンを実行していると、発想の一部(尻尾)が、脳に残っていて、自然にこの緊急事態対応ができるようになるという仮説を持っている。それが最終目的ではないだろうが、脳はうまく対処してくれる。

「体験を積むこと」と、「知識を蓄えること」に加えて「脳の回転を速くすること」で、完璧な思考と行動がとれるようになる。

考えるヒント

(1)緊急事態、危険な状態から危機一髪逃げ切ったことはあるか?

(2)今まで、仕事でも学校でも、突然の事態に、ふっと思いついたことで対応できたことはあるか?

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