考えるヒント 4X年目の結婚記念日の贈り物

11月の某日の私たち夫婦の結婚記念に外食でもと思ったら、ヨメサンが風邪気味で流れた。

では、何かインパクトのあるもので、ヨメサンの生活に変化を起こすものを贈ろうと私は考えた。

夕方、その贈り物を用意して、私は家に帰って、ヨメサンに出した。
「な、なんなの、これ」とほとんど絶叫の叫び声「ネズミじゃないの」
「違う。ハムスターだよ。お前ねずみ年だろ」
「ダメよ、ダメ、ダメ。生き物は絶対にダメよって、言っていたじゃない。これネズミの尻尾がないだけじゃない。ハツカネズミとどう違うの」
「……」(あれっ、反応が予想と違った)
「私は面倒を見ませんからね、あなたの研究所で飼いなさい。餌も全部面倒を見るの
よ」
「……」私は終始一貫黙っていた。確かに、結婚記念47年目の記念品としては、かなり変わっていて、ユニークだとは認めるが、あのように激しく拒絶するか?

私は実は、最悪のリスク管理もしていた。このハムスターを購入した時、H鳥獣店
に入って、店員に、「すみません。ハムスターのレンタルはできますか。2,3日ですが」
「レンタルですか?そうですね。撮影用の貸し出しでは、一日5千円かかるのです。店の販売価格が1匹2千円ですから、一端買って、数日後に返却ということであれば、普通は認めませんが、了解します。飼育かごも貸します。ただし、その2千円は返せません」と気の良い女性店長。

つまり、『売却ただし無償返却受け取り条件付き』ということで、買ったのだ。もちろんヨメサンに、3日間のレンタルとは言っていない。

あれほど、ヨメサンが怒り狂うとは思わなかった。私は(明日にでもH鳥獣店に返すか)と、思いながら眠りに付いた。

朝起きて、家族のラインを見ると、「結婚記念日のプレゼントと言って渡されたのですが、当惑しています」とヨメサンは怒りの追い打ちを息子たち3人にアッピールを送った。

見ると、ヨメサンがリビングにいて、ハムスターの飼育かごの横にかじりついている。
「アマゾンで、ハムスターの大きな2階建てのおうちを買ったの、これお店に返すのでしょう。それから、くるくる回るのや、齧り棒や、ハムスターの巣箱や…」
「ちょっと待てよ、それ怒り狂った昨日の夜中に注文したのか?」
「そうよ。プライムで今日着くはずよ」
「な、なんだ、私に断りなく、いくらしたんだ」
聞いたら、ハムスター本人の3倍以上もする豪邸。私が寝た後、突然、ヨメサンの母性本能が突如沸き上がった(蘇った)のだった。

長男が同じ種類のハムスターを飼っていることも分かって、もう後は大変、組み立て式の巣箱、例のくるくる回る自走式運動装置などが到着して、ヨメサンの興奮がこのエッセイにも伝わってくる。

ハムスターは、早朝の3時ー5時と夕方に巣箱内を走り回る。それ以外の時間はたいてい巣箱で寝ているので、ヨメサンの楽しみは3時ー5時に元気に走り回る姿を見ることだ。回転装置で走るときの後ろ脚は、すごい速さで、目に見えない。アニメマンガの足のくるくる回るのに似ている。

次の日からは、子供たちに、我が家のハムスターが3時に走り回っている姿をラインで送っている。子どもたちもこのカーちゃんを見て、あーあと呆れているだろう。
そして、ヨメサンの言葉の中に、「この子」という言葉が出始めた。ハムスターは、もともとハムスターのように元気なヨメサンをはるかに元気にしてしまった。
もともとそのつもりで、持ち帰ったのだが。それにしても…。

H鳥獣店の店長にこの顛末と豹変を報告した。ハムスターは立派な名前と2階建ての一戸建てを貰って、悠々とヨメサンの手作りの内側毛糸の皮手袋の中で昼寝している。

私には顔を見せない。

今週の考えるヒントは、
(1)今までにもらった最高の(値段ではない)贈り物は何か?そのエッセイも書いてね。
(2)今までに渡した最高の(値段ではない)贈り物は何か?その話も書いてね。
(3)直近で計画している誰かへの贈り物の案を書こう。

さあ、アイデアマラソンは続いていますか。中断しているのなら、再開すればよいで
しょう。とりもなおさずノートをいつも持っていることですね。

現在、創造心理学の本を書き始めました。たくさんの仮説が見つかっています。
毎日原稿用紙5枚程度を書きます。最近のお便りを待っています。

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