友人からジョンズ・ホプキンス大学(JHU)のコロナの感染者の世界統計のウェブサイトを教えてもらい、私のメインのPCに入れて、3月の米国の患者が急伸する前から、毎朝、固唾を飲んで見てきた。
10万人程度からはじまり、イタリア、スペイン、フランス、英国、イラン、そして超大型の米国の感染者のうなぎのぼり。100万、200万、そして300万と、まだ増え続けている。
自国の感染者が爆発的に増えているのを、どんな気持ちで、ジョンズ・ホプキンス大学では、毎日統計をインプットしているのだろうか?アメリカの地図が余すところなく、感染者の赤い印で覆われつくしてしまった。
https://www.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/bda7594740fd40299423467b48e9ecf6
今までの、世界の歴史で、一種類の感染病(パンデミック)で、世界中の国の統計データを毎日表示したのは、今回が初めてではないだろうか。このウェブサイトが示す自国のデータとグラフのカーブ、全世界の為政者や医療関係者も、メディアも、ジョンズ・ホプキンスを毎日見ているに違いない。
アメリカの大学であることから、米国内は都市ごとの感染者の数字になっていて、その他の国々との整合性が取れていないが、それでもこのウェブサイトのコロナ対策で果たした役割は極めて大きい。
今後の世界では、コロナだけでなく、インフルエンザの感染者も、麻疹(はしか)の感染者も、マラリアも、ありとあらゆる病気・感染症で、このように表示される時代が来たのだ。今後の大規模な自然災害においても、このような統計データが作られるかもしれない。
何よりも、新しい感染症の発表が、発生直後にいち早く察知して、データ表示が始まると、どれだけ大きな人命が助かることにつながるかは、今回我々は思い知った。
自動車の自動運転のレベルが4とか5になると、滅多に起こるはずのない交通事故発生数も、交通事故死の人数も、世界中で表示される時代がくるかもしれない。そしてその頃には、月面コロニーでの事故発生と死者数、火星コロニーでの奇病発生と入国制限などが出る時代がくるかもしれない。
最終的には、毎日の老衰死も犯罪発生も、統計で毎日出て、全世界の人口が精密に分かるようになるかもしれない。当然、誕生数も出るようになるのでは。
絶滅危惧種の動物の存命数も正確に出せる時代がくることも間違いない。
考えるヒント
(1)ジョンズ・ホプキンス大学のサイトを見て、改良を加えるとすれば、何を(例えば、グラフの伸び方がもっと詳細に分かり、動画のように見ることができればとか、各国の対策の基本を知ったり、感染者の年代別、性別が分かれば、知りたいなど)
(2)世界の毎日の統計で、楽しくなる統計はあるか?例えば120歳を超えた人数とか、双子の生まれた数のようなもの。
樋口健夫 博士
アイデアマラソン研究所