考えるヒント アイデアマラソン哲学 2 哲学をすることと、哲学史を学ぶこと

1.哲学の即実施

本書を読み始めて、ノートを1冊手元に置けば、哲学を実践する用意ができたことになる。

哲学を学ぶことと、哲学をすることを分けて考えたい。学ぶことは、プラトンやキルケゴールや、カントなどの哲学者の歴史を学ぶことがほとんどで、過去の哲学の分類史や哲学理論を学ぶ歴史学である。明治時代に創られた用語は、欧文、特にドイツ語からの翻訳が難しい。形而上学なんて、漢字をみているだけで眠くなり、学ぼうとする人の意欲を削ぐ。明治時代の学者たちは、わざと難しい訳語を考えてかっこを付けていたのだろう。これらの難解な哲学用語群を全部口語に翻訳しなおしたらどうだろうか?まずは、哲学をもとのPhilosophy(philo愛+sophy知恵)だから“愛知”とでも変えたいところだ。

難しい用語を作りすぎて、若者や女性たちから、哲学がそっぽを向かれることになった。哲学の道はわざと修験者の道のようになった。

そもそも哲学をすることに哲学の難しい本を読む必要があるだろうか?哲学の歴史を学ぶ必要があるか?まったくないとは言わないが、べつに読む必要はないのでは?あなたの哲学は、あなたが現在、過去、未来と考えて書き残すことでにじみ出てくるあなた自身の思考のにじみ出たものだ。

そこで、今日から即、哲学をしようというのがこの「アイデアマラソン哲学」のシリーズである。それはアイデアマラソンの実践である。

 アイデアマラソン哲学では、アイデアマラソンを開始した日から哲学を実行することになる。考えることが、哲学の実行であるが、考えただけでは、ほとんど忘れて何も残らない。あるいは、他の人に伝えることができずに消えてしまう。せっかくの思考が捨てられ、忘れられてしまうのだ。

 だからこそ、思考したことを書き留めること、あるいは絵として描き留めることを哲学の最低必要条件としたのだ。

2. 哲学を学び始める?

 あなたの持っている哲学の本を取り上げてみよう。その最初の章に、哲学をする方法、始める方法が書かれているだろうか?最初から、あなたが愛や信頼を、どのように考えるかを問いかけてきたか?

 哲学を始める方法ではなく、「哲学とは何か?」とか、ソクラテスから始まる「哲学史」とかが書かれているのでは? あなたが大学で哲学のコースを取ったとして、最初の授業が哲学の歴史、歴史上の哲学者や思想家の紹介ということではなかったか?それは哲学史と呼べばよい。

 私はこれがおかしいと思っている。哲学関係の学会誌のほとんどが、過去の哲学者の細かい、本当に微細なことをテーマに書かれたものがほとんどで、“自分の哲学”をこのエッセイのように書き始めている人は全くいない。

私は、哲学は実行するもの、哲学は学ぶ前に、まず個人が実行するもので、哲学はなんぞやで茶を濁すべきではないと考えてきた。哲学は、思考する人生のことであり、思考することは哲学をすることなのだ。個人で実行すればできるものだ。直ちに実行することを学生に勧めることが、大学においても、本や授業の1頁目となるべきだと、私は考えてきた。

多分、あなたが持っている本の筆者や哲学を教える先生から見ると、哲学史や哲学は何かをしっかりと学ぶことで、哲学を理解し、哲学をもっと学ぶ学生を造るだろうと考えているのかもしれない。それは逆効果で、哲学が大学の講座や授業でも毛嫌いされる理由の一つとなっている。

もっと本質的に話をすれば、考古学的哲学の歴史や、哲学者の歴史を書かないと、その本の頁が埋まらないのかもしれない。

 私自身の今も覚えている、大学の教養の哲学の授業で、教授が1冊の古びたノートを教室の講壇に置いて、ノートに書かれた内容を黒板に書き始めた。私は大学時代から、(今も)最前列の真ん中の先生の講壇の真ん前に座っていたので、先生が黒板に哲学とは何かを書いている時、背筋を伸ばして、先生のノートをチラリと覗いた。そのノートは何年も使われてきたもので、紙面や字の色が変色していた。

 その先生は、同じノートを、毎年講義に使って、10年、20年と教えていたことが一目瞭然だった。私はすごくがっかりした。その講義は、大きな数百人が入る大教室で行われていたが、「これは哲学の学び方ではない」と直観した。私は荷物をまとめ始め、先生が次の文を黒板に転写し始めた時に、先生の邪魔にならないように、すっと静かに立ち上がって、教室を退去した。

考えるヒント

(1)哲学を学ぶことは、どのようにすればよいかと考えているか?思ったように書いてみよう。

(2)哲学を実行することは、どうすればよいかを考えて、書いてみよう。アイデアマラソン哲学に限らない。自由に考え自由に書いてみよう。

お願い:アイデアマラソン哲学に賛同されるなら、いいねのボタンを押してください。コメントでも構いません。

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