面白いのは、不特定多数の課題分野だ。アイデアマラソンは領域を限定しないから、どんな発想が出るか分からない。どんな課題に興味が魅かれるかわからない。
不特定多数であるからこそ、新しい発想を得たり、既存のものに、追加したり変更したり、千差万別の面白さが拡がる。
(1)身近なもの
まずは、身近なものから出していこう。私たちの身の回りには、実にたくさん、色々なものがある。パソコン、タブレット、スマホ、ガラケー、プリンター、テレビ、デジカメ、時計、電子辞書、ICレコーダー、鞄、テーブル、冷蔵庫、洗濯機、台所用品、鞄など。これらはまだまだ改良の余地があるものばかりだ。その一つ一つに「この機能を付けて欲しい」「こんなデザインが良いのに」「これは問題だ」など、いくらでも意見を出せるだろう。アイデアマラソンを長期間実行していると、自然に何かを発明することになる。アイデアマラソンは基本的に発明技法なのだ。アイデアマラソンを継続している人は、いつかは何かを発明することになる。発明は哲学の具象化だ。
(2)雑誌などから
雑誌には週刊誌や月刊誌があるが、月刊誌の特集は、アイデアマラソンの発想を出すには最適だ。ダイム、日経トレンディ、ニュートン、日経サイエンス、日経ビジネス、プレジデント、ビーパルなど、毎号欠かせない。雑誌を集中して眺めて連想、空想を続けて発想を思い付き書き留めることを過去30年以上続けてきた。表紙一つ無駄にはできない。
週刊誌は月刊誌と比べると、やはり企画などでの掘り方が浅く、私は月刊誌を見ることに注力している。
ただ、この10年ほど、日本製品の新製品が少なくなり、特に情報分野やスマホ・タブレットなどでは、日本製品は全敗の状態だ。悲しい。
(3)ウィンドーショッピングから
街を歩いていて、何気なくお店を見る場合もあるし、時にヨドバシやビッグカメラなどを覗くこともある。発想が出たら、エレベーターホールなどで書き留めてきた。東急ハンズの店などは、何時間見ていても飽きない。
(4)電車や新幹線
座席に座ったら、まずはノートを取り出して、何を考えるかを考える(メタ思考)。そして連想に連想を重ねて、発想を創り上げ、書き留めていく。飛行機の座席も同じで、座席でシートベルトを締めると、後はノートに発想を書き始める。動きが取れないことから、最適の場所だ。
(5)カフェー
ドトール、ベローチェ、マックなどは、極めて重要なコーヒー一杯で発想を10個、20個と出していく場所である。これらの場所では、私は何万個の発想を出してきている。
(6)その他
駅のプラットフォーム、駅の待合室、空港のゲート前などは、アイデアマラソンの最適な場所である。
不特定多数の発想は、アイデアマラソンの多様性を保つためには、大切な要因となる。
考えるヒント
(1)自分の生活パターンの中で、どこで考えて書くかを考えなさい。
(2)自分の仕事でも、まだまだ考えて書く隙間があるはず。考えよう。時間がもったいない。
すべての人が、固有の考えるヒントのパターンや独特の種を持っていると思います。またこの考えるヒントも、アイデアマラソンを継続していくと、熟成し、拡大していくものです。