考えるヒント アイデアマラソン哲学 26 高校生へのアイデアマラソン教育

まだ高校では、グループ・アイデアマラソンは、実施したことはない。現在の高校は2分化されている。数少ない進学校は、大学入試のことしか念頭にない。反対に多くの高校では、高校生活を楽しむことに注力して、そんな面倒な思考と書きとめのようなことには、参加したくないと思うのだろう。

 アイデアマラソンの威力が未だ十分に知られていないし、日本どころか世界の教育史でもなされたことのないメソッドであることから、仕方がないとは思う。

 高校では、普通のアイデアマラソンを実行できるが、今までまったくアイデアマラソンを体験していない高校生では、開始もできないだろう。そこで、高校では考える課題を与える方向で、アイデアマラソンを実施してはどうだろうか。

1 何をするか

 与えられた課題をヒントに、毎日3個程度の発想を考えてノートに書きとめる。できるだけ図や絵を描き加えて、分かりやすくする。その内1個は、学校でクラスの中で、同時に行い、グループ・アイデアマラソンとなる。残りの2個はオプションで、友人とでも、図書館で考えても、自宅で一人で考えても、家族と一緒でも構わない。

2 発想の必要時間

 学校では1日に15分を掛ける。その間に発想を少なくとも1個思いついて書きとめる。

例えば、「家庭内で使うロボット」という課題が与えられたら、与えられた課題をまずノートに書きとめて、思考に入り、思いついたことをその場で考えて書きとめる。これは「瞬考」である。

残りの2個は、学校の内外、休み時間、登下校、自宅、外、図書館などどこで発想を出しても構わない。また考える課題をその日に与えられた内容でなくても、構わない。どのような領域でも構わない。これは「据考」である。(参照 アイデアマラソン哲学 23 その2)

3 効果

(1)発想力は、瞬発的に出す力も、どんどん経時的に出す力も付く。

(2)多くのアイデアマラソン参加者は、小さな工夫や創意を考え書き留めて、良いものを、できるものを実現しようとすることで、自然に何かの発明をするようになる。それをきっかけに爆発的に発明家が増える。

(3)全員が継続力の効果を体験できる

(4)3年間のアイデアマラソンの継続は、まさに知的日記の継続となる。

(5)物事の本質的な点を評価する力がつく

(6)他の教科での関心が増し、授業に対する姿勢が好転し、吸収が高まる。

(7)創造性の自信を持てるようになる。

(8)10名に1名から2名は爆発的に発想を出して記録するようになる。目標は3年間で約1000個であるが、やる気のある人は、3年間に5000個の発想を出す人が、何人か出てくる。

4.構築方法と実施方法

  この課題の製作には、現役の高校の先生方の協力を含めたい。中には理系だけでなく国語、美術工芸、歴史なども含めて、課題を作成し、インターネットで配布する。NGOとして、全国高校生創造性研究会(仮称)のような機関が必要となる。内容に、モノ系だけでなく、人間関係、愛、正義、人道、人生、歴史、環境などのコンセプトも入れる。

毎日考えて書きとめることで、日本の高校生はダントツの思考力を持つことができるだろう。それが大学に進み、日本の未来を創るようになる。

募集 日本国内の高校で、日本で初めて、世界で初めてのアイデアマラソン実施校を募集しています。コロナを避けて、高齢者社会を生き抜こうとしている私樋口健夫にまだ余力が残っている間に、どこかの高校で、全学で、このアイデアマラソンを開始されようというなら、最大限の協力を惜しみません。現在は、比較的目立たない高校であっても、創造性で、3年ほどの間に、他の高校から抜きんでることを希望されているならアイデアマラソン研究所にご連絡ください。高専も工専も含めます。

考えるヒント

高校生に考えさせたい「考えるヒント」を3つ考える。

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