昔から、引退したらこんな冒険するんだと決めていたことがいくつかあった。
例を挙げると、
1)シベリア鉄道を通って、ヨーロッパに出ること
2)米国を鉄道で横切ること
3)南米の鉄道の旅
4)アマゾンの川下り
5)フィリピンの島の近海でジンベイザメの群れと泳ぐこと(一度、タイのタロ島でダイビングしていて、ジンベイザメと一緒に泳いだ素晴らしい体験がある)
など、極めて通常的で、別に冒険というほどではなかった。
商社の定年退職後、予想していた以上に、アイデアマラソンの拡大や指導、そして創造性の研究で忙しくなってしまったために、ドバっと海外で休日を取れなくなってしまった。
いずれにしても、ある程度仕事をしていなければ、海外に出ることも難しい。私はだんだん、冒険の質を変えてきている。現在では、
(1)日本近海の沈没船の引き上げ
(2)若者と一緒に試作したパワーアシストの四輪自転車で、オーストラリアの東岸を走り切ることだ。オーストラリアの東岸には、古い友達が何人かいる。これはまだあきらめていないが、私の方がどんどん年を取ってしまう。
人によっては、夢と冒険の種類は異なるかもしれないが、夢と冒険の計画がある限り、精神的にも自分の未来をしっかりと見つめることができる。つまり少しでもボケることが遅れるのではと期待している。多分、終活の時にも、「あれをやっておくべきだった」と思っているのではないか。50歳の人は、74歳の私から見たら、ほぼ自分の子供の世代だ。
考えるヒント 死ぬまでにやろうと思っている冒険を、無理矢理考えなさい。