シルバー・アイデアマラソン 18(50歳以上を10倍楽しむ方法)シルバーエイジの自営業と多重化

 定年退職して、ハローワークへ行き、そこに来ている採用募集の頁をコンピューター端末で、調べてみると強烈なショックを受ける。

シルバーエイジのまともな募集がほとんど無いのだ。あっても、マンションの管理人や道路工事の安全確認者など。医療関係者、レントゲン技師などは、光った給料で求人がある。

シルバーエイジが数十年にわたって営業の達人であって、自分を必要としている会社は多いはずと思って、ハローワークへ行きショックと挫折感を受ける。パソコンで自分に適した仕事を探すのは、失業保険を受けるために必要とされているプロセスだから仕方がないが、悲しい現実だ。

今の日本の求人システムでは、スカウト会社から指名されて引き抜かれる以外に、一般公募されている求人では、ほぼ間違いなく程度が低くなる。コロナショックで、この状況は更に極端に悪化している。全然、求人がなくなっているかもしれない。

本書で、シルバーエイジの心境の開始を50歳としたのは、60歳ちかくの定年まで働いて、その後も、更に発展した仕事に就こうとする場合に上記の悲しい現実を知って、ショックを受けるなら、50歳のころから会社を卒業後は何をすればよいかを考えたり、自営業を目指すことなども考える必要があるのだ。その計画作成に何年もの時間を掛けることの大切さを知る必要がある。計画を立てることは、精神的に非常に充実感を持てることだ。

あなたが営業一筋のキャリアなら、経理関係は疎いかもしれない。50歳から60歳までの間に経理関係の夜間講座を受けたり、関係資格を狙うのもよいだろう。次の人生の計画は現役時代に開始することだ。

私の駐在したベトナムのハノイ、ネパールのカトマンドゥでは、市内は様々な商店で溢れかえっているが、住宅地でも、人通りのある通りに面している住宅やアパートの1階を少し改造して小さなお店(マイクロショップ)がたくさん開いていた。お店と言えないほど小さくて、タバコ、小分けにしたシャンプー、冷えていないミネラルウォーター、コーラ、ビスケットの小袋を売っている。一日にどれだけの売り上げと利益があるのか分からない。それを高齢者、専業主婦がお店を開いていた。どこの店も同じものを売っていたのは、がっかりだった。

日本では考えられないほどの小さなビジネスが海外では見られたが、日本もこのままいけば、どんどん貧しくなっていく。災害のたびに巨額の復興費用を政府が出し、今回の新型コロナでもやれ持続化給付金だとか、国民全員に支給とか、珍竹林のマスクの配布に数百億円の出費など、どんどん国力を削っている。企業の競争力はどんどん低下している。

そうした時に、シルバーエイジのあなたが、郊外の道路に面した住宅に住んでいて、どのような個人事業を行うのだろうか。まずは、自動販売機の設置で、今なら、多分、ネパールよりも収入はあるだろう。それ以外を考えると、マイクロショップを開くことは、まったく採算は取れない。日本ではやはりネットを利用したビジネスに入るのではないか。

とにかく知恵が付加価値を生む。付加価値を生む知恵は簡単には出ない。考えて、考えて、考え続けて書き留めて出てくるものだ。人とは一味、一色違うビジネスモデルを考えて行かないといけないからだ。そのためには、考えて書きとめるアイデアマラソンを開始して、それを何年か継続し、信頼できる配偶者や家族と議論口論を続け、その計画を磨いていく。これは充実した人生ビルの建設現場である。

 すでに数十年の豊かな経験を持っているあなたは、世の中の仕組みとして、あなたを過小評価するような仕組みに組み込まれる必要はない。自分のあと50年間もの時間を、ポジティブに、楽しく過ごすには、自分の事業、自分の仕事をいくつか始めてはどうだろうか。うまくいけばあなたが始めた新規のビジネスで若者に継いでもらって、さらに発展させることができる。とてつもなく大きな事業にすることだって、不可能ではない。

いくつもの異なったビジネスや行動方式を、同時並行的に進めれば、気持ちは年を取らないで進む。多重化したビジネスの2つが失敗しても、一つが大当たりすれば、もうこれは輝くシルバーエイジに成れる。

考えるヒント あなたが商店街のお店のスペースを任されたとして、そこで何をするかを3つ考えなさい。

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